
※この記事は2026年9月時点の情報に基づく一般的な解説です。払い戻しや還付の対象、手続きする人、期限は、制度や保険者によって異なります。通知の内容や手続きは通知の送り主、相続放棄は弁護士、相続税は税理士にご確認ください。
親が亡くなった後に、医療費や介護費に関する通知が届くことがあります。医療費・介護費の払い戻しの案内なのか、納めすぎた保険料の還付なのかで、手続きが違います。この記事では、届く通知の種類と、相続人が手続きするときの流れを整理します。
目次
- 届く通知には、払い戻しの案内と保険料の還付がある
- 通知の宛先と、手続きする人は制度によって違う
- 相続人が手続きするときに必要なもの
- 保険料の還付
- 手続きの期限と、還付金の電話への注意
- 受け取る前に確認しておきたいこと
- 社会保険労務士・行政書士に相談できること
届く通知には、払い戻しの案内と保険料の還付がある
亡くなった後に届く通知には、主に次の2種類があります。
- 医療費・介護費の自己負担が高額になった場合の払い戻しの案内(高額療養費・高額介護サービス費など)
- 亡くなったことで保険料を計算し直した結果、納めすぎになった保険料の還付の案内
払い戻しの額や、支給されるかどうかは、通知の送り主が決めます。葬祭費の手続きは、健康保険・国民健康保険の死亡時手続きの記事で説明しています。
通知の宛先と、手続きする人は制度によって違う
通知が誰あてに届くか、法律上だれに支給されるか、亡くなった後に誰が手続きするかは、制度によって違います。
| 制度 | 通知の宛先(例) | 制度上の支給対象者 | 亡くなった後に手続きする人(例) |
|---|---|---|---|
| 国民健康保険(高額療養費) | 世帯主(川崎市) | 世帯主 | 通知の送り主に確認 |
| 後期高齢者医療(高額療養費) | 届いた通知で確認 | 療養を受けた被保険者 | 相続人等(神奈川県後期高齢者医療広域連合) |
| 健康保険(高額療養費) | 届いた通知で確認 | 療養の給付などを受けた人 | 相続人(協会けんぽ) |
| 介護保険(高額介護サービス費) | 届いた通知で確認 | 要介護被保険者 | 相続人(横浜市) |
国民健康保険の高額療養費は、法律上、世帯主に支給されます。川崎市は、世帯主あてにお知らせを送り、世帯主名義の口座に振り込むと案内しています。亡くなった方が国民健康保険の世帯主だった場合に誰が手続きするかは、区役所に確認してください。
相続人が手続きするときに必要なもの
神奈川県後期高齢者医療広域連合は、相続人等が申請する場合、申請者(相続人等)の本人確認の書類と、相続人等であることを証明する書類(戸籍謄本の写しなど)が必要と案内しています。亡くなった方と住民票上で同じ世帯の場合は、書類を省略できることがあります。川崎市は、後期高齢者医療の振込先の変更は、相続人の名前で届け出る必要があり、振込先は相続人が指定する口座になると案内しています。
協会けんぽは、被保険者が亡くなっている場合は相続人が申請し、続柄が分かる戸籍謄本などが必要と案内しています。相続人が申請する場合は、公金受取口座を使うことはできません。
横浜市の介護保険では、亡くなった方の分を申請する場合に、相続人が、ほかの相続人から総括代表者として選ばれていることを申し立てる様式があります。
保険料の還付
横浜市は、亡くなったことなどで介護保険料や後期高齢者医療保険料を計算し直した結果、納めすぎ(過誤納金)が生じた場合は、還付金として被保険者または相続人等に返すと案内しています。国民健康保険料の還付の扱いは、通知の送り主に確認してください。
還付を受ける人(相続人代表者)の範囲や手続きは、介護保険料や保険料の案内に沿って、通知の送り主に確認してください。
手続きの期限と、還付金の電話への注意
高額療養費などの払い戻しを受ける権利には、それぞれの法律に時効の定めがあります。いつから数えるかは、保険者の案内によって書き方が違います。例えば協会けんぽは、高額療養費の時効の起算日を診療月の翌月1日と案内しています。神奈川県後期高齢者医療広域連合は、申請の案内が届いた日の翌日から2年を経過すると、原則として時効になると案内しています。
保険料の還付を受ける権利にも、法律に時効の定めがあります。払い戻しと保険料の還付の期限は、いつから数えるかを含めて、それぞれ通知の送り主に確認してください。
⚠ 横浜市は、市職員が「還付金があります」といった電話をすることはないと案内しています
ATMの操作を求めることもありません。心当たりのない電話は、通知の送り主に確認してください。
受け取る前に確認しておきたいこと
相続放棄を考えている場合は、受け取る前に確認してください。故人名義の契約や未払いの扱いは故人名義の契約を止めるには、相続放棄の期限は相続放棄の期限と手続きの記事で説明しています。
受け取ったお金の扱いについては、遺産分割の後に別の預金が見つかったらの記事もあわせてご覧ください。相続税については、税理士に確認してください。
社会保険労務士・行政書士に相談できること
当事務所では、社会保険労務士法2条・別表第一に定める範囲で、高額療養費や高額介護サービス費の申請書の作成・提出代行をお手伝いします。
また、行政書士として、相続人であることを示す戸籍の収集をお手伝いします。家庭裁判所での手続きや争いは弁護士、相続税は税理士への相談をご案内します。
まとめ
亡くなった後に届く通知は、種類を見分けて、送り主に確かめることが大切です。
- 払い戻しの案内と、保険料の還付の案内に分けて見る
- 通知の宛先・支給の対象・手続きする人は、制度によって違う
- 期限の数え方や受け取る前の確認は、通知の送り主に確かめる
親あての通知は、読み慣れない言葉が多く、戸惑うこともあります。一通ずつ送り主を確かめながら、手続きを進めていきましょう。
相続のお手続きでお困りの方へ
うりずん相続手続き相談室では、届いた通知が払い戻しの案内なのか、保険料の還付なのか分からないという段階から、戸籍の収集による相続人調査、財産調査、遺産分割協議書の作成、銀行口座の解約手続きのサポート、遺族年金・未支給年金の請求支援など、行政書士・社会保険労務士として対応できる手続きを中心にお手伝いしています。相続登記や相続税申告、紛争対応が必要な場合には、提携する司法書士・税理士・弁護士と連携し、必要な専門家へ適切におつなぎします。市区町村や年金事務所での手続きに不安をお持ちの方も、どうぞ安心してご相談ください。
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