※この記事は2026年9月時点の情報に基づく一般的な解説です。開示で分かる範囲や必要な書類は、請求する人や口座の種類などによって異なります。開示請求の費用や手続きは証券保管振替機構の公式案内、保有残高は各証券会社、相続税は税理士にご確認ください。

親が株式を持っていたらしいけれど、どの証券会社を使っていたのか分からないことがあります。証券保管振替機構に「登録済加入者情報の開示請求」をすると、株式などの口座がある証券会社などが分かります。この記事では、開示請求で分かること・分からないこと、請求の仕方、会社が分かった後の順番を整理します。


目次

  1. まず、手元の手がかりを確かめる
  2. 開示請求で分かること・分からないこと
  3. 請求できる人と、請求の仕方
  4. 結果が届くまで
  5. 口座のある会社が分かったら
  6. 評価や相続税について
  7. 行政書士・社会保険労務士に相談できること
父を亡くした50代前半の女性が、証券保管振替機構に開示請求をすると口座のある会社が分かること、分かるのは口座のある会社で残高や銘柄は分からないこと、法定相続人が複数いても1名で請求できること、請求は郵送で書類のコピーを全ページ出すこと、会社が分かったらその会社に残高を確認することについて、行政書士から説明を受けている様子を描いたイラスト

まず、手元の手がかりを確かめる

取引報告書や配当金のお知らせなどの郵便物が残っていれば、それが口座のある会社の手がかりになります。手元での探し方は、相続財産の調べ方の記事で説明しています。


開示請求で分かること・分からないこと

証券保管振替機構の登録済加入者情報の開示請求では、上場株式など(振替株式等)の口座が開設されている証券会社・信託銀行等(口座管理機関)の一覧が分かります。分かるのは開示時点の口座開設先です。亡くなった日時点の保有状況や、現在その口座に株式が残っているかは分かりません。

一方で、振替株式等の銘柄名、取引履歴、保有残高は分かりません。また、機構が取り扱っていない非上場株式、外国株式、国債、社債などの口座も、この開示請求の対象になりません。投資信託は、商品によって扱いが異なるため、取扱いのある金融機関への確認が必要です。

⚠ 分かるのは口座のある会社で、保有残高や銘柄は分かりません
保有残高は、開示の結果をもとに、各証券会社・信託銀行等に直接問い合わせます。


請求できる人と、請求の仕方

亡くなった方の口座を調べる場合、請求できるのは法定相続人や遺言執行者などです。法定相続人が複数いる場合も、そのうち1名で請求できます。代理人が請求する場合の委任状は、原則として機構が指定する様式を使います。代理の扱いは機構に確認してください。

請求の受付は郵送だけで、窓口での受付や電話での回答はありません。提出する確認書類はコピーで、すべてのページを提出します。提出した書類は返却されません。

法定相続人が請求する場合は、代理人による請求を含め、法定相続情報一覧図のコピーを提出すると開示費用が低い区分になります。該当がない場合でも開示費用はかかります。費用の額は、機構の公式案内で確認してください。一覧図の作り方は法定相続情報一覧図の作り方、手続きごとの必要書類は相続手続きに必要な書類一覧の記事で説明しています。


結果が届くまで

結果は「登録済加入者情報通知書」として、郵便の代金引換(簡易書留)で届きます。機構は、請求が多く手続きが大変混み合っていると案内しています。届くまでの期間は、機構の公式案内で確認してください。

受付の後は、請求を取り消すことができません。口座のある証券会社に心当たりがある場合は、先にその会社に問い合わせてみましょう。


口座のある会社が分かったら

通知書に書かれた会社に連絡して、手続きを進めます。株式によっては、信託銀行等に開設された「特別口座」で管理されていることもあり、その開設先も開示請求で分かります。

開示請求では、銘柄や保有残高、取引履歴は分かりません。これらは各証券会社・信託銀行等に確認します。相続人の口座への移管などの手続きは、デジタル遺産の相続の記事で説明しています。


評価や相続税について

株式の評価や、相続税の申告が必要かどうかは、税理士に相談してください。相続税の申告の期限は、相続税の申告期限は10か月の記事で説明しています。


行政書士・社会保険労務士に相談できること

当事務所では、次のようなお手伝いができます。

  • 戸籍の収集による相続人の調査
  • 一覧図の作成と申出の代理
  • 機構への請求書の作成と、必要書類の準備のお手伝い

株式の評価や税金の申告は税理士、相続登記は司法書士、相続人の間の争いは弁護士への相談をご案内します。


まとめ

親が使っていた証券会社が分からなくても、調べる方法があります。

  • 機構の開示請求で分かるのは口座のある会社。保有残高や銘柄は分かりません。各証券会社に確認する
  • 請求は郵送だけ。確認書類はコピーで全ページを出し、書類は返却されない
  • 会社が分かったら、その会社に連絡して手続きを進める

口座のある会社が分かれば、次にやることが見えてきます。手がかりを一つずつ確かめながら進めていきましょう。

相続のお手続きでお困りの方へ

うりずん相続手続き相談室では、親がどの証券会社を使っていたか分からないという段階から、戸籍の収集による相続人調査、財産調査、遺産分割協議書の作成、銀行口座の解約手続きのサポート、遺族年金・未支給年金の請求支援など、行政書士・社会保険労務士として対応できる手続きを中心にお手伝いしています。相続登記や相続税申告、紛争対応が必要な場合には、提携する司法書士・税理士・弁護士と連携し、必要な専門家へ適切におつなぎします。市区町村や年金事務所での手続きに不安をお持ちの方も、どうぞ安心してご相談ください。

川崎・横浜エリアを中心に、初回のご相談は60分無料・土日祝もご予約可能・秘密厳守・お問い合わせには翌営業日までにご返信しています。お電話・LINE・お問い合わせフォームから、お気軽にご連絡ください。